東京ではこの1週間で4日、雪が降り、3月としては異例の事態です。厳しい寒暖差で体調を崩す人が相次ぎ、感染性の胃腸炎も急増しています。
■“絶景コラボ” 高尾山で雲海
(松村桐杏ディレクター)「朝7時の高尾山です。昨日降った雪で幻想的な景色になっています。」 雪景色の高尾山に鳴り響くウグイスの鳴き声…日の光を浴び、木々から雪が舞い降りてきます。さらに山を登ると… (観光客)「めっちゃきれい。きれいだね。」 この雲海…高尾山では1年に1度、あるかないかの珍しい光景です。 (観光客)「下来たときはガスっていたので、こんなに晴れているとは思ってなかった。すごい青空と雲海見られて」 雪が残る中、埼玉県秩父市では、春を告げる祭りの山車が練り歩きます。この日の朝の最低気温は1.3℃と冷え込む中、暖かい甘酒が振る舞われました。 (大棚笠鉾保存会 中島学会長)「夜も積雪の心配がありましたのでどうなるかと思ったんですが、辛うじて雪は降ったんですけど積雪がなかったのでどうにか…」
■動けなくなった車 歩いてピックアップ
8日、9cmの雪が積もった箱根。 (仁科健吾記者)「ずっと先の方まで車が止まったままです。」 坂道では、スタックし、動けなくなった車で渋滞が起きていました。一夜明け、再び箱根に向かうと… (山本将司ディレクター)「道の途中で車が乗り捨てられていますね。側溝にタイヤが落ちてしまっていますね。」 「こっちも2台車が停まっていますね」 雪道を登れなくなった車があちこちに放置されていました。 取材中、車を取りに来た人に出会いました。 (車をとりに来た男性)「ここはこんなにアスファルトが出てなくて、みんな雪で白くなっていたので、歩くのも結構大変でした」 新潟から家族で旅行に来た男性。宿まで暗い夜道を1kmほど自力で歩いたといいます。 (車をとりに来た男性)「こんな急勾配の道って、実は新潟にあまりなくて、スタッドレスタイヤも履いているんですけども、これも旅行の醍醐味かなと。」
■「ノロウイルスに好条件」乾燥も追い打ち
前日の雪が嘘のように晴れ渡った東京。隅田川テラスでは、コーヒーフェスが開催されていました。 (来場者)「ホットです。寒くて温まろうかなと」 東京の9日の最高気温は13.5℃。20℃を超えた先週日曜日から一転、雪になるなどこの1週間、気温はアップダウンを繰り返しました。 (来場者)「先週ちょっとお互い風邪をひきました。」 「寒暖差で本当に」 「やられました」 都内のクリニックでは… (患者)「(夜中の)2時、3時くらいに気持ち悪くて眠れなくなって朝起きて、下痢とか、嘔吐とか…」 (いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長)「“感染性胃腸炎”のしかも症状が重めの患者さんが急増している。」 例年、1月には収束する感染性胃腸炎ですが、今年はこの時期になっても患者が急増しています。 (いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長)「『乾燥』『寒波』『寒暖差』、この3要素によってノロウイルスにとって非常に好条件が重なって、我々は一方(免疫が)弱くなっている。この隙をついて一気に広がったのかなと思います。」 伊藤医師は、トイレやドアノブ、スマートフォンなど身の回りを清潔に保つことが重要だと言います。 (いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長)「免疫力を整えて、腸管のバリアー機能を強くしておくことは大事になってくると思います。」
3月9日『有働Times』より