家族に会うため頑張ったといいます。“95日間”海を漂流した男性が救助されました。

■海で“漂流95日”男性救助

 出迎えた弟と抱き合う漁師のマキシモ・ナパさん(61)。漂流に耐えられたのは、家族への想いがあったからだといいます。

95日間漂流した マキシモ・ナパさん 「とにかく死にたくなかった。生後2カ月の孫娘もいる。彼女のために生き続けたかった。母のために死にたくないと自分に言い聞かせていた」

 ナパさんは去年12月7日、ペルー南部の港町「マルコナ」から小型の漁船で漁に出ました。10日目に海が荒れ、漂流したといいます。

 同じ12月、ペルーを大波が襲っています。北部の街では25隻の小型ボートが壊れるなど、南部と中部沿岸地域にも大きな被害が出たのです。

 2週間の予定で漁に出たナパさん。食料が尽きるなか、船で集めた雨水を飲んでいたといいます。発見される前の15日間は何も食べていなかったそうです。

マキシモ・ナパさん 「『これがもう最期だ』と覚悟した時、いつも雨が降った。それで生き延びることができた」

 出航から95日、奇跡が起きます。隣国エクアドル沖まで流されていたのを発見されたのです。そして、ついに家族、母親との再会を果たしたのでした。

ナパさんの母 「家族は決して見捨てませんでした。家族が一丸となって戦ったんです。彼の子どもたちも息子が家に戻るまであらゆる場所を捜索しました」