最大11連休となるGWがスタートしましたが、このところの物価高の影響で、過ごし方にも変化が見られるようです。GW初日の各地を取材しました。(4月26日OA「サタデーステーション」)

■中国へ返還予定のパンダ4頭に客殺到

和歌山県白浜町のレジャー施設。多くの人がスマホやカメラを向けています。その先にいるのが…

パンダを見に来た人 「おーい、パンダ!」 「一心不乱に竹を食べているのが、かわいかったですね」

アドベンチャーワールドにいる4頭のパンダは、6月末ごろに中国へ返還されることが、24日に発表されたばかり。GW初日、急遽予定を変更して、パンダを見に来たという人も少なくありません。

三重から来た男性 「今年の正月に来て、帰っちゃうというのでまた来ました」

東京から来た女性 「今日は予定にはなかったんですけど、来てしまいました」

■最大11連休 初日の人出は?

空港では、国際線の出国がピークを迎えていました。

ジョージアに10日間行く人 「ワインが有名みたいで、すごく安いらしいので、いっぱい飲んでゆっくりしようかなと」

アメリカへ12日間行く人 「新婚旅行で。(帰国は)ゴールデンウィーク終わってプラス1日後。その方が安くなったから無理やり仕事休んで」

ゴールデンウィークに海外旅行に出かける人は去年より増加。その一方で、「国内旅行に出かける人は去年より減っている」というデータもあります。(出典:JTB)

行楽地を空からのぞいてみると…

報告・仁科健吾アナウンサー 「東京ディズニーシー、GW初日ということもありまして、やはり多くの方々が訪れています。至る所に行列ができています」 「幕張メッセに大行列ができています。会場を囲むように長い列ができています。入場ゲート大混雑です」

高速道路では…

報告・仁科健吾アナウンサー 「関越道下り、ずっと奥の方まで渋滞が発生しています」

関越道の下り線では、一時、20キロ以上の渋滞が発生しました。

■万博ではアメリカ館“2時間待ち”

ゴールデンウィークに合わせて、26日から来場のための予約枠を拡大した大阪・関西万博。

報告・佐野ななみ記者 「アメリカパビリオンでは開場からおよそ10分で、すでに50分待ちの大行列ができています」

行列は、時間の経過とともに、どんどん長くなっていき…

アメリカ館スタッフ 「待ち時間は2時間です」

■北海道には桜前線とともに物価高の波が

東海道新幹線「のぞみ」では、ほぼ全ての列車で予約率が100%になるなど、新幹線も大混雑。

北海道へ行く家族 「北海道の函館に行きます。五稜郭の桜を見に行きます」

その函館市の五稜郭にサタデーステーションが一足先に行ってみると、桜前線とともに物価高の波が押し寄せていました。

報告・小山颯ディレクター 「桜が見頃を迎える中、多くの方がお花見をしていますが、あちら、ジンギスカンですね」

北海道では、花見と言えば「ジンギスカン」。実はこの五稜郭公園は、花見の期間中だけ一部で火を使うことが許されていて、去年は44万人近い観光客が訪れています。しかし…

“花見ジンギスカン”の常連 「いつも通りやっていますけど、値段は上がっているので去年より赤字かな」

ジンギスカンセットは去年より500円値上がりして3500円に。ビールも、オードブルもそれぞれ値上げ。20人以上で来たグループは、去年より1万2000円以上の出費となりました。

“花見ジンギスカン”の常連 「会費は去年から据え置きで、これまでの余剰金を(赤字)に充てて。来年になったら足りなくなるので、またカンパをお願いして、ということになるんじゃないか」

さらに…

青森からの観光客 「(五稜郭)タワーも大人の人数と子どもを考えるとちょっと料金高いですね…」

およそ1500本の桜を見下ろせる五稜郭タワーの展望料金も、今月から200円値上げして1200円に。資材価格や光熱費の高騰を受けた、苦渋の決断だと言います。

■宿泊費高騰 全国で急増中の施設とは?

報告・鈴木闘匠ディレクター 「高速バスの時刻表があるんですが、結構、満席の便がありますね」

寝ながら旅先への移動が可能な、夜行バスを使う人も多くみられました。

ファミリー層や観光利用が多い、シティーホテル4ブランドの客室単価は値上がりを続け、ついに1泊2万円を突破しました。(東京商工リサーチ調べ)

こうした宿泊費の高騰を受け、全国的に“ある施設”が急増していました。

報告・矢谷一樹ディレクター 「こちら、たくさんのキャンピングカーやトレーラーが並んでいます」

ここは「RVパーク」と呼ばれる、車中泊可能なスペース。栃木県那須塩原市にある、東日本最大級の「RVパーク」は、1台あたり2000円から宿泊可能です。宇都宮市から6才の息子と2人で訪れた、奥栄一郎さん。この日の夕食は焼肉ですが…

車中泊施設を利用 奥栄一郎さん 「やっぱり値札というか、安いものに目がいっちゃいますし、その中から美味しいものを選んでいる感じ」

3年ほど前にキャンピングカーを買って以来、たびたびこの施設を利用しているといいます。

車中泊施設を利用 奥栄一郎さん 「電源込みで5500円。(宿泊費が)4分の1くらいになる。29日からまたここでキャンプをするんですよ」

「RVパーク」は、コロナ禍のキャンピングカー人気によりその数を増やしてきましたが、物価高が顕著になったこの2、3年は、年100カ所ペースで急増し、500カ所以上に。このゴールデンウィークに向けても10カ所が新設されました。

那須塩原ニワトコRVパーク 丹羽巨史オーナー 「8割くらいが新規(利用客)。最近は普通車で来る方も増えてきました」