保健所が行ってきた、新型コロナ感染者の濃厚接触者を特定する調査についてです。

 宮城県は保健所業務のひっ迫を理由に、感染者が出た場合は、その学校や企業に対して独自で調査するよう依頼する方針です。

 今後開かれる予定の対策本部会議で、正式に決まる見込みです。

 県は27日、ホームページに職場や学校で感染者が出た場合などに、濃厚接触者を特定するための資料を掲載しました。

 資料にはいつ感染者と接触したのかやマスクをせずに会話したかなどの質問が記載されていて、順番に解答していくと濃厚接触者に該当するかどうかが分かります。

 感染者が出た企業や学校に対しては、濃厚接触者を特定した後、感染した人と最後に会った日から10日間は不要不急の外出を避けるよう指示することを依頼する予定です。

 濃厚接触者が判明しても、県や保健所に報告する必要はありません。

 なお、重症化リスクが高い高齢者施設や感染が広がると社会的に影響が大きい医療機関などは、これまで通り保健所が調査するということです。

 県の関係者は、濃厚接触者の特定は感染拡大を防ぐうえで重要だが、感染者が急増したため健康観察など命を守る業務に全力を投じる必要があるとしていて、今後開かれる対策本部会議で正式に決まります。