アイリスオーヤマが、5月開催される仙台・青葉まつりへの参加を表明しました。30年ぶりとなる新たな山鉾を制作していてまつりで披露されます。

 アイリスオーヤマ大山晃弘社長「仙台に本社を構えている企業として、仙台の伝統文化を大切に思い、地域とともに歩む企業でありたいという思いが強くなりまして、我々が参加できることを非常に誇りに思っている次第でございます」

 仙台・青葉まつりへの参加と新しい山鉾の制作は、24日の会見で発表されました。

 名前は五穀豊穣山鉾で、田植えや稲刈りなどの絵柄をあしらい東北の稲作への感謝を表現します。

 まつりの象徴ともいえる山鉾は現在11基あり、新たに加わるのは30年ぶりとなります。

 アイリスオーヤマ大山晃弘社長「制作に2年掛かるというところでございまして、今回は白木造りでの参加という形で残念ながら完成品は皆様にはご披露できないのですが、2026年の青葉まつりに向けてしっかりと完成させていきたいと」

 仙台・青葉まつりに登場する山鉾は全部で12基あり、それぞれに特徴があります。

 1988年に完成したのが最初の5基で、藤崎の恵比寿様を乗せた山鉾や阿部蒲鉾店の大鯛の飾りを乗せた山鉾などです。

 1989年には勝山グループの獅子を乗せた山鉾や、大きな太鼓を乗せた七十七銀行の山鉾など更に5基が完成しました。

 1995年には、兜姿の伊達政宗を載せた日専連ライフサービスの山鉾が完成しました。

 仙台・青葉まつり協賛会石黒大副実行委員長「仙台市の山鉾は政宗公山鉾になっております」

 仙台山鉾の歴史は、江戸時代に行われていた仙台祭にさかのぼります。山鉾が70基出たという記録も残っていますので、それぐらいの山鉾が市中を練り歩くはすごく壮大な祭りだったようです。15メートルぐらいの物もあったという話が残っています。

 現在の山鉾は、仙台祭の資料などを基に復元、デザインされていて運行する企業や団体の思いが込められています。

 そのうちの1つで、仙臺緑彩館に展示されている政宗公山鉾は高さ5.8メートル、重さ7.5トンで、伊達政宗の偉業をたたえ、御神体として甲冑が祭られている他、飾りには伊達家の家紋から考案された仙台市の紋章が取り入れられています。

 仙台・青葉まつり協賛会石黒大副実行委員長「商売繁盛であったり大漁祈願であったり、企業だけの願いではなくてそうありたいという願いを代表して作っていただいているように思います。思いを乗せた形代がそれぞれ違いますので、その違いをご覧になっていただきたいなと思います」

 石黒さんによると、山鉾の制作には維持管理も含めてかなりの費用がかかるため、30年間新しい物を作る企業がなかっただけに、アイリスオーヤマから打診があった時には驚いた。塗装される前の珍しい状態で参加するため、木目など今回しか見られない部分にも注目してほしいということです。

 青葉まつりは5月17日と18日の開催で、12基の山鉾はまつり1週間前の5月10日から18日までアーケード街に展示されます。

 まつり2日目の本まつりでは、12基の山鉾が仙台市中心部を練り歩きます。青葉通の藤崎前から東二番丁通を通り、定禅寺通に入るルートです。