22日の公示が有力視されている、この夏の参議院議員選挙を巡り、各陣営の動きが本格化しています。宮城選挙区では与野党の対決ムードが高まる中、日本維新の会が割って入る構図となりそうです。
自民党が擁立を決めた現職の桜井充氏(66)は5日、仙台市宮城野区で後援会の事務所開きを行いました。
6年前の参院選で野党統一候補として当選した桜井さんは、5回目の当選に向けて決意を述べました。桜井充氏「政権与党として今回の選挙なんとしても勝たせていただいて、政治に今一番求められているのは政治の安定だと私は思う。政治の安定を実現するためにも宮城の選挙区で自民党として議席を得る」
事務所開きには国会議員や地方議員に加え、支援する首長の会の伊藤康志大崎市長ら約150人が出席。
会には県内35のうち32の市町村長が名を連ねていて、この日は会への参加を保留していた仙台市の郡市長の姿もありました。
西村自民党県連会長「必ず勝利を得て、そして桜井先生に議席を獲得していただいて、そして宮城のため働いてもらわなければ、我々もいろいろ乗り越えてきた意味がございません。必ず勝利を勝ち取りましょう」
また、桜井さんは4日に青葉区で行われた公明党県本部の街頭演説会に駆け付け、マイクを握りました。
公明党は、これまで野党候補として戦ってきた桜井さんの推薦を決めています。
一方、立憲民主党が擁立する県議の小畑仁子氏(44)も4日、仙台市中心部で街頭に立ちました。
8人の子どもを育て、20年の看護師のキャリアを持つ小畑さん。強調するのは現場での実感です。
小畑仁子氏「働きながら子どもを育てる環境をきちんと、それが今必要だと思います、必要です。現場を見てきた者が現場の声を届ける必要がある、そう思って決意しています」
前日に選挙公約を発表した泉健太代表が駆け付け、今回の公約の柱に据える物価高対策について、消費税を期間を限定して5%に引き下げるなど具体案を強調。小畑さんについては。
泉健太代表「何とか家計をやりくりしながら、何が値上がってどんな対策をしなければいけないのか、そして私たち立憲民主党が言っているように教育費の無償化がなぜ必要なのか、これが心底分かっているのが小畑仁子さんです」
県内では前回、前々回の参院選で野党統一候補が自民党の候補に勝利してきました。
立憲民主党と共産党は今回、選挙協力に関する協定を交わしていませんが「桜井さんを当選させないために一致結束する」としています。
また、日本維新の会が擁立を決めた元仙台市議会議員の新人、平井みどり氏(67)もこの週末、街頭演説に臨みました。維新の公約である「身を切る改革」を前面に掲げています。
平井みどり氏「国民に身を切らせるのかという意見をいただきました。違うんです。議員が自ら身を切る改革なんです。日本維新の会では2割カットしています。給料の2割を返納しています」
このほか宮城選挙区には、NHK党から新人の中江友哉氏(30)が立候補を表明していて、受信料を払った人のみが視聴できる、NHKのスクランブル化などを主張しています。
また、政治団体・参政党からは、新人のローレンス綾子氏(52)が6日、立候補を表明しました。
参議院議員選挙は6月22日公示、7月10日の日程が有力視されていて、国会閉会後の閣議で正式に決定されます。