宮城県美里町では、台風14号が過ぎ去って間もなく梨の被害を確認する農家の姿が見られました。これまでのところ大きな被害は無いということです。一方で気仙沼市のカキの養殖業者からは、不安の声が聞かれました。
台風14号が通過した後、美里町北浦地区の梨農家、菅野洋明さんは一つ一つ丁寧に見ながら台風による被害の状況を確認していました。
菅野さんは幸水や豊水など7種類の梨を栽培していて、現在は豊水の収穫が最盛期を迎えています。
強風による被害が心配されましたが、落下した梨や擦れて傷がついた梨はほとんど確認されず、胸をなでおろしていました。
菅野果樹園菅野洋明さん「地面一面に落下しているかもしれないなと想像はしてましたけども、自分で想像してたよりもはるかに風も弱くて被害もほとんど無いのでほっとしてます」
一方、養殖カキの水揚げを間近に控えた気仙沼市の漁業者からは、不安の声が聞かれました。
カキ漁師畠山政則さん「まだ波が高いので(沖に)出る状況ではないんですけども、相当被害が出てるんじゃないかなと考えられますね」
気仙沼市唐桑町でカキの養殖を行っている畠山政則さんです。台風14号の影響で大しけとなった海を高台から心配そうに眺めていました。
カキ漁師畠山政則さん「カキのシーズンが間も無く始まるので、目一杯カキが成長して養殖施設がかろうじて浮いてる状態ですね。波に揺さぶられ株がかなり脱落してる可能性がありますね]
生食用のむき身のカキは、毎年9月下旬から出荷が始まります。
畠山さんは2年以上かけて育てた出荷間近のカキが海中に転落していないか、1日も早く確認したいと話していました。