中古車販売大手のビッグモーターが保険金を不正に請求していた問題で、宮城県の店舗でも不正な整備が行われていた可能性があることが分かりました。
外部の弁護士でつくる特別調査委員会がまとめた報告書によりますと、ビッグモーターではわざと車に傷をつけるなどして修理代を水増しする不正請求が、修理件数の4割に上る可能性があるということです。
調査は一部の店舗が対象で、宮城県の店舗は対象から外れていましたが、整備トラブルの訴えは宮城県でも相次いでいます。
「整備されていなかったし、だまされた感じしか私はないですよね。憤りを感じるという感じ」
2年前、ビッグモーター名取店で中古車を購入した男性は、わずか1週間後に車から異音がしたと言います。
「異音のする部分を開いてみたら、ボルト2本が欠損していたんですね。ファンベルトが緩めば充電もならないし、オーバーヒートになりかねない」
男性が受け取った点検整備記録簿では「異常なし」と記されています。
「整備記録簿があった中で安心して中古車を購入したので、その部分がなっていないということは全て点検しないで出してるのではないのと」
同じ店舗で車の整備を依頼した別の男性も、被害を訴えています。
「整備とかオイル交換とか全部、店でやってもらったんですけど『バッテリーを新品に換えれば大丈夫』ということで、1万1000円を払ってやってもらった」
しかし、10分で警告灯が点灯。
「近くのガソリンスタンドに見せに行ったんですね。整備士が警告灯見ただけで『この車止まりませんか?』って。バッテリーを見てもらったら『これって新品ですか?』って」
店舗に確認すると、新品に交換していなかったことを認めたといいます。
「バッテリーを新品に換えてないということです。納得いかなくて。こんなに迷惑かけて、それはないんじゃないですか」
不正整備について名取店に回答を求めたところ「店長は連日不在にしている」「本社対応のため回答は差し控える」としています。
この問題を受けて、東北運輸局は管内の事業所を調査し事実関係を確認中で「道路運送車両法に違反している場合は厳正に対処する」としています。