4病院の再編構想をめぐり、宮城県は民間の精神科病院を名取市に誘致する募集要項案を13日の審議会に示しましたが「募集は時期尚早」との意見が大半を占めました。
県の再編構想は、仙台市太白区の仙台赤十字病院と名取市の県立がんセンターを統合して名取市に、仙台市青葉区の東北労災病院と名取市の県立精神医療センターを経営主体を残したまま富谷市に移転する計画です。
13日夜に開かれた医療従事者らで作る県精神保健福祉審議会で、県は反対論が強い構想を補うため民間の精神科病院を名取市に誘致する募集要項の案を示しました。
入院機能を担うなどの要件を示した県に対し、審議会から根本的な批判が相次ぎました。
委員「精神医療センターはそのまま(名取市に)残ったら良いんじゃないか」「精神障害を抱える当事者の皆さんは、環境の変化にとても弱いんですよね。もし県立の職員さんから民間の職員さんに入れ替えになるようなことがあれば、戸惑いとか混乱から調子を崩したり入院に至ってしまう患者が続出してしまうんじゃないか」
「誘致の募集は時期尚早」との動議が出て採決し、委員16人のうち保留などを除く12人が賛同しました。
県精神保健福祉審議会富田博秋会長「話の進み方そのものに、審議会の委員の大半が反対あるいは不信感を表明されている。知事には当事者の意見であるとか現場で精神医療保健、福祉に従事している人の意見を聞いて政策を慎重に検討していただきたいというのが、大方の委員の意見」