原子力規制委員会の山中伸介委員長は13日、原子力事故などが起きた時の「屋内退避」について、規制委の指針に、解除の目安となる時期などを盛り込む検討を始めると明らかにしました。

 13日、宮城県の女川原子力発電所の地元自治体のトップとの意見交換後、報道陣に対して明らかにしました。

「屋内退避」とは原発事故時、放射性物質の吸入を防ぐために取る避難方法です。規制委の「原子力災害対策指針」では、原発からおおむね半径5~30キロ圏内に当たるUPZ=緊急時防護措置準備区域で、原則実施しなければならないとされています。

 この日の意見交換では、参加した自治体のトップから、屋内退避が長引くことにより、物資が尽きたり、健康が損なわれたりするリスクが指摘されていました。

 規制委・山中委員長「いつまで屋内退避が避難として有効かについては、やはり考えなければならない点はあると思うし、その変更、あるいは解除の時期について、指針の中できちっと明示していく必要もあると思う」

 山中委員長は、放射性物質の放出状況などにより対応が変わるとして「難しい議論になる」とする一方、「早急に検討を開始したい」と述べました。