2023年7月、宮城県栗原市の小学校に軽トラックで侵入し児童にけがをさせた罪に問われた男の裁判で、仙台地裁は「精神障害が犯行に影響した」として執行猶予付きの判決を言い渡しました。
栗原市若柳の無職、小野寺章仁被告(35)は2023年7月、栗原市の若柳小学校に軽トラックで侵入し児童3人をはねてけがをさせたとして、傷害と建造物侵入の罪に問われています。
これまでの裁判で弁護側は、精神障害の影響で心神喪失だったと無罪を主張し、小野寺被告の刑事責任能力の有無や程度が争点となっていました。
22日の判決で、仙台地裁の東尾和幸裁判官は「軽トラックを凶器として使用し、小学生を無差別で狙った悪質な犯行」と指摘した一方で「誰かに殺されるという統合失調症による被害妄想が犯行に影響した」として心神耗弱と認定し、懲役5年の求刑に対し懲役3年執行猶予5年の判決を言い渡しました。
小野寺被告は今後、精神障害の治療のため入院措置が取られる予定です。