北海道の人気“映えスポット”に迷惑外国人が。町が対策に乗り出す事態になっています。

■北海道“映えスポット”外国人が遊泳

 スイスイと泳ぎ、腕を回してのクロールをする様子も。目撃されたのは池の中を悠々と泳ぐ男性の姿です。

 北海道美瑛町にある「青い池」。四季によって様々な青い色が楽しめる、その不思議な池はSNS映えすることもあり、近年は屈指の人気観光スポットになっています。

 16日、その青い池で突然、音が鳴り響きました。

目撃した人 「水に飛び込むような音がして、誰か落ちたのかと思って見たら男性が泳いでいた」

 男性はリラックスした様子で泳ぎを楽しんでいます。仲間に向けてでしょうか、ダブルピースをする様子も。

 男性は“外国人”とみられています。

 ただ、この青い池は深い所で9メートルもあり、危険なことから町などは遊泳禁止にしています。

■「青い池」ドローン無許可撮影も?

 映像をよく見てみると、男性の周囲を横切るドローンの姿が。泳ぐ様子をドローンで撮影していたのでしょうか。

目撃した人 「(岸に)上がってきた様子を見る限り、やり切ったというか達成感のあるような感じだった」

 ドローンは町の許可を受けずに飛ばされていました。

 長年、青い池を撮り続けている地元の映像作家は…。

映像作家 川村伸司さん 「僕にとっては神聖な場所で、そこで泳ぐということはショックですね。大切な場所だと皆が思っている所で(泳ぐのは)」

■危険性も 対策苦慮の地元

 町によりますと、青い池で泳ぐことの危険性は深さ以外にもあるといいます。

美瑛町商工観光交流課 成瀬弘記課長補佐 「エキノコックスとかの危険性もある」

 キタキツネなどに寄生する寄生虫「エキノコックス」を体内に取り込んでしまい、感染症にかかってしまう危険性があるのです。

映像作家 川村伸司さん 「キツネの場合、その菌が入っていて、川の上流で(排泄(はいせつ))していた場合、流れ込む。それを(人が)飲むと感染の恐れがある」

 17日の様子を見ると、「入場料無料」ということもあって混んでいます。青い池の人気もあり、去年、町を訪れた人は約238万人で、町の人口の200倍以上にも達しています。

 池への侵入者を検知するカメラも設置されていますが、奥まった所からの侵入は検知できない場合があるということです。

 カメラが侵入を検知すると日本語のほか、英語や中国語などで警告する音声が流れ、画像が役場に送られます。しかし、今回はカメラが作動しませんでした。

 町では今後、カメラを増やすことを検討していくということです。