インドのモディ首相がウクライナを初めて訪問し、戦争終結に向けた対話の重要性を強調しました。

 モディ首相は23日朝、ウクライナの首都キーウに列車で到着しました。

 インドの首相がウクライナを訪問するのは両国が国交樹立して以来初めてです。

 モディ首相はゼレンスキー大統領とともにロシアの侵攻以降、犠牲になった子どもを追悼する施設を訪れ祈りを捧げました。

 その後の首脳会談でゼレンスキー大統領は、「戦争の終結と公正な平和の実現がウクライナの優先事項だ」と強調し、モディ首相は「いかなる紛争も戦場では解決できない。この危機を終わらせる方法を見つけるために、双方が席に着くべきだ」と対話による解決を訴えました。

 インドはロシアの伝統的な友好国で西側諸国が経済制裁を科すなか、ロシア産原油の輸入を続けるなど関係を強化しています。

 モディ首相は6月にスイスで開かれた「ウクライナ平和サミット」を欠席する一方、先月には、モスクワを訪問しています。

 キーウの小児病院がミサイル攻撃を受け多数の死傷者が出た翌日にプーチン大統領と抱き合う姿を見せ、ゼレンスキー大統領が批判していました。

 インドは今回の訪問を通して、ロシア寄りとの批判をかわす狙いがあるとみられます。