11月のアメリカ大統領選挙に無所属で立候補していた名門ケネディ家出身のロバート・ケネディ・ジュニア氏が選挙戦から事実上撤退し、トランプ氏を支持する意向を明らかにしました。

ロバート・ケネディ・ジュニア氏 「私は選挙戦を打ち切ったわけではない。選挙活動を中断するだけで、終了したわけではない」

 ケネディ氏は自身が投票先として残ることでトランプ氏が不利になるリスクがあるとして、大統領選の勝敗を左右する激戦州を含む10州では投票用紙から名前を削除すると明らかにしました。

 大局に影響しないその他の州では投票を受け付けるということです。

 トランプ氏については、政策面で多くの相違点があるとしながらも、ケネディ氏が重視する国境の強化や小児疾患の蔓延(まんえん)阻止などの面で足並みがそろっていると支持の理由を説明しました。

 ケネディ氏はトランプ氏を支持する見返りに大統領に返り咲いた際の要職での起用を求めているとされ、トランプ氏も要職での起用を検討する意向を示しています。

 最近の世論調査ではケネディ氏の支持率は一桁台前半と低迷していましたが、大接戦となった場合は「トランプ氏にとってわずかながら追い風になる」と指摘する声が上がっています。

 その一方で、ケネディ氏が特定の層に強いわけではないことから影響は限定的とみる向きもあり、今後の選挙戦への影響に注目が集まっています。