非常に強い台風10号が日本列島に迫っています。その台風からの湿った空気の影響で大雨となった愛知県蒲郡市では土砂崩れが発生し、男女5人が生き埋めになりました。

■新たに1人救出も2人不明

 台風10号の影響は九州から遠く離れた地域にも…。

 愛知県東部の蒲郡市では山の斜面がえぐれ、土砂が道へと流れ出しています。そして、その下には…。

 土砂崩れが発生したのは27日午後10時すぎ。押し潰された住宅にいた40代の女性から通報がありました。

40代女性 「土砂崩れで家族5人が生き埋めになった」

 現場に駆け付けた消防隊を待ち受けていたのは大量の土砂とがれき。屋根の梁(はり)や壁が隊員の進入を阻みます。

 土砂崩れが発生する前をグーグルアースで確認すると、現場には住宅など建物が3棟あったことが分かります。

 通報した女性は28日午前0時すぎに助け出されましたが…。

蒲郡消防署 副署長 「現在、倒壊している家屋に取り残されている人が4人」

 消防によりますと、住宅は木造の2階建て。土砂崩れ発生時は救助された女性のほか、70代の男女、40代の女性と30代の男性の家族5人がいたとみられます。

蒲郡消防署 副署長 「女性の声で呼び掛けに反応がありました。うっすらと声が聞こえたということで、何かを訴えているとか、そういったことではありません」

 発生から約12時間後の28日午前10時15分に40代の女性、そして、午後2時ごろに70代の女性が新たに救助されました。

 40代の女性はそれぞれ重傷と軽傷ですが、70代の女性に意識はなく、呼吸もしていないということです。男性2人はまだ見つかっていません。

 東海地方では27日、台風の影響で愛知県東部中心に断続的に強い雨が降りました。

 蒲郡市でも26日から27日にかけて平年の8月の1カ月分を超える136.5ミリの雨が観測されました。