土地取引の指標となる地価調査が公表され、宮城県全体では12年連続の上昇となりました。商業地の上昇率は今回もJR仙台駅の東口周辺が上位を占めていて、再開発の効果が続いているとみられています。

 地価調査は、7月1日時点の土地の価格を宮城県が調べました。35市町村の住宅地や商業地など405地点が対象です。

 商業地や住宅地などを合わせた宮城県全体の平均は1平方メートル当たり11万8600円で、前年より2.2%高くなりました。12年連続の上昇です。

 不動産鑑定士西山敦氏「仙台圏の地価が宮城県の内陸部や沿岸部の下落を補うという形で、これは近年継続している流れと同じです」

 住宅地のトップは仙台市青葉区上杉4丁目で、1平方メートル当たり44万7000円となりました。開発が進む東北大学農学部跡地に近く、マンション業者の引き合いが強いと評価されています。

 商業地のトップは仙台市青葉区中央2丁目で、1平方メートル当たり432万円と42年連続でトップです。

 商業地の上昇率の上位は、1位が仙台市宮城野区榴岡1丁目の16.7%、2位が榴岡3丁目の14.0%と仙台駅東口エリアでの上昇が目立ちました。

 仙台駅東口エリアは前年も上昇率の上位を占めていて、ヨドバシ仙台第1ビルの開業など再開発の効果が続いているものとみられます。

 不動産鑑定士西山敦氏「大規模開発の流れで仙台駅東口が活況。仙台駅西口と比較してまだ地価水準が低いことが理由の1つだと思います」

 宮城県大衡村に建設予定の半導体工場による地価への影響については「住宅地の上昇率3位に大衡亀岡がランクインしたことに表れつつあるが、今後どこまで上昇するかは読みづらい」としています。