国と地方の財政健全化に向けた目安となるプライマリーバランス(基礎的財政収支)について、政府は当初の黒字見通しから一転し、2025年度も4.5兆円の赤字になるという試算を示しました。
プライマリーバランスは政策に必要な経費を、その年の税収などで賄えているかを示すものです。
政府は去年7月の試算で2025年度に8000億円程度の黒字になる見通しを示していましたが、今月17日の経済財政諮問会議で示した試算では、4.5兆円の赤字が続くとしました。
法人税などの税収が当初の見込みよりも上振れる一方で、それ以上に経済対策による支出の増加や「年収の壁」の引上げによる税収の減少が大きいことなどが要因です。
これまでと同様の経済成長が続けば2026年度には8000億円程度黒字化するとしていますが、今後も補正予算などで3兆円程度支出が増える場合は2026年度以降も赤字が続くとしています。