「ボックスカルバート」の撤去という新たな課題も出てきています。救助活動が難航するなか、「節水」を求められている地域と接するエリアでも混乱が起きています。
■区分け分からず“困惑”も
埼玉県幸手市は埼玉県八潮市の道路陥没現場から約30キロ離れていますが、現場の下水道とつながっているため、節水が求められています。
しかし、市が節水を求めている場所は市の一部分だけです。“節水区域外”の市民は…。
“節水区域外”の市民 「(Q.節水について?)使うのはトイレくらい。洗濯はしないし。同じ埼玉県民だから(協力する)」 「(Q.区域外の節水は必要ない?)ないんだけど、気持ち的になりますよね」
市民からは境目がどこなのか困惑の声が上がっています。
“節水区域内”の市民 「分かりづらい」
■節水要請ある?ない?の「境界」
幸手市 落合和典水道部長 「今回はあくまでも中川流域下水道につながっている公共下水道を利用している人なので、浄化槽の利用者は下水道の制限はございません」
浄化槽を使っている人は、そもそも下水道を使っていないため、今回の事故での節水を求められなかったのでした。
“節水区域外”の美容室の人 「生活排水、シャンプーとか流れ出た水というのは全部ここを通って流れています。年に1回のくみ取りになる。一声掛けてもらえれば、トイレとかいくらでも協力したい」
それにしても、この節水はいつまで続くのでしょうか。
穴の復旧工法を検討する委員会の森田委員長は、こう指摘します。
復旧工法検討委員会 森田弘昭委員長 「真ん中には今、土砂があるので、崩れてくるやつを抑えてる。だけど、これを取り除かないと運転手も捜せないし、壊れた場所も確認できない。次のステップのために空洞の安定化を図る段階」
穴の安定のためには穴の中に壁を作るといいます。鉄の板の「矢板」を杭のように打ち込む方法や穴の周りにセメントを注入する方法などがあるといいます。
しかし、どのくらいの期間がかかるのかは分からないといいます。
復旧工法検討委員会 森田弘昭委員長 「どういう工法が良いかも今の時点で分からないので、地盤が安定してそのうえで救助されれば、そこから先は水を流すことはできる」
森田委員長によりますと、穴が安定して救助が終われば、節水などは行う必要はないとのことです。