宮城県のガソリン平均小売価格は、前週に比べて若干安くなりましたが、依然として高い水準が続いています。

 資源エネルギー庁によりますと3日時点の宮城県のガソリン平均小売価格は、レギュラーが前の週より0.8円安い183.9円、ハイオクが0.6円安い195.1円となりました。

 レギュラー、ハイオクともに2週連続の値下がりとなりましたが、依然として高い水準が続いています。

 石油情報センターによりますと、次週については、ほぼ横ばいで推移すると予測しています。

 燃料の高騰に大打撃を受けているのが、運輸業界です。

 大崎市の運輸会社、古川貨物はトラック17台を所有し1カ月に3万リットルから3万5000リットルの軽油を使っています。数円の値上げがコスト高になって、会社の経営を直撃します。

 古川貨物千葉孝男社長「一番響くのが燃料の値上がりですね。経営にかなり響いている。ボディーブローと一緒ですよね。ノックアウト寸前ですよ本当に」

 ドライバーに燃料を節約する省エネ運転を推奨しているほか、燃料を共同購入して安く仕入れるなどの工夫をしています。

 社長自らが車両の点検や整備をするなど、コストの削減にも努めています。

 荷物の運賃に価格転嫁もしていますが、苦境にあるのは荷主である顧客も一緒で限界があると言います。

 古川貨物千葉孝男社長「コストは上がるけど、運賃はその割に上がらない。というより、上げられないのよね。前年に価格転嫁をある程度したから、またすぐできるわけではない」

 燃料の高騰はガソリンだけではなく、重油などを使う様々な業種にも影響が出ています。

 宮城県気仙沼市唯一の公衆浴場、友の湯1958年創業で東日本大震災で建物や配管に被害を受けましたが、2週間後には営業を再開し工事関係者やボランティアなどの憩いの場としてにぎいました。

 現在は、燃料費の高騰で厳しい経営状況が続いています。お湯を沸かすボイラーには重油が使われていて数年前は1リットル80円台でしたが、現在は113円まで値上がりしています。

 入浴料金は、宮城県の指定で大人480円と決まっていて2023年1月からは40円値上がりしていますが、燃料の高騰分は賄えていません。

 友の湯では他の銭湯とも連携して、料金値上げを宮城県に要請しています。

 友の湯小野寺学代表「もう慣れたというか何回もそういったことありますからね。仕方がないかなという感じですかね。先の事はどうなるか分からないけども、廃業とか休業を考えざるをえないという感じです」