岸田前総理の演説会場に爆発物を投げ込んだとして殺人未遂などの罪に問われている男の裁判員裁判で、検察は懲役15年を求刑しました。

 木村隆二被告(25)はおととし、和歌山市で選挙遊説中の岸田前総理の近くに手製の爆発物を投げ込んで2人にけがをさせ、街頭演説を妨害したなどとして、殺人未遂や公職選挙法違反など、5つの罪に問われています。

 これまでの裁判で、木村被告は「殺意はありません」などと、起訴内容を一部否認しています。

 10日の裁判では追加の被告人質問が行われ、木村被告は「これまで選挙が行われているとは知らなかった」と否認していた公職選挙法違反について、一転、認めました。

 検察は「自分の主張を通すため、多数の人を巻き込んだ悪質なテロ行為」「民主主義の根幹を揺るがす犯行だ」として、懲役15年を求刑しました。

 判決は19日に言い渡されます。