アメリカのトランプ政権がNATO(北大西洋条約機構)の加盟国にGDP(国内総生産)の5%の国防費支出を求めるなか、NATOのルッテ事務総長が大幅に増やすよう加盟国に呼び掛けました。
NATO ルッテ事務総長 「国防費は最優先事項となる。安全を確保し戦争を防ぐためには、特にヨーロッパとカナダで大幅に増額する必要がある」
ベルギーのブリュッセルで13日に開かれたNATO国防相会合で、ルッテ事務総長は加盟国の国防費を巡り、トランプ政権が要求している「GDPの5%」という具体的な数値に直接の言及はしなかったものの、「大幅な増額が必要」との考えを示しました。
NATOは「GDPの2%」を加盟国の目標としていましたが、去年、約3分の1の国は達成していません。
また、ルッテ氏は会合終了後の記者会見で、アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争の終結に向けて交渉を開始することで合意したことについて「協議が始まる時にウクライナが可能な限り最良の立場にいることを確実にしなければならない」と述べました。
そのうえで、「明らかにウクライナに関することであり、ウクライナはいかなる形であれ協議に関与することになる」と強調しました。