東日本大震災から3月11日で14年です。宮城県気仙沼市の震災遺構では、東日本大震災の際まだ生まれて間もなかった中学生や高校生たちが、震災の教訓を伝えています。

 気仙沼市の震災遺伝承館で語り部をする本吉響高校2年の熊谷月奈さんは、当時3歳でした。

 本吉響高校2年熊谷月奈さん「物心ついたころには、周りはがれきで建物の上に船が乗っていてが当たり前の生活だった」

 この震災遺構は、4階まで津波が押し寄せた旧気仙沼向洋高校の校舎でした。熊谷さんは、津波の痕跡が残る館内を案内しながら、生徒や教職員全員が助かった避難の過程などを伝えました。

 来場者「それまで怖くて来れなかった、初来館。経験した事を伝えていかなければいけないがなかなか言えない。津波をあまり経験してこなかった人たちが、こうやって語り部としてつないでいってくれるのはすごく頼もしい」

 伝承館では語り部の話を聞いた誰もが次の語り部になるとして、地元の中高生が語り部になれるよう促しています。

 本吉響高校2年熊谷月奈さん「東日本大震災の記憶を知らない人たちに伝えるっていう事が目標です。気仙沼の伝承館で言われた事と思いだしてもらって、高いところに避難しようってなってくれたらうれしいなって思います」