ウクライナ軍は、越境攻撃を続けてきたロシア西部クルスク州の要衝スジャから撤退したと発表しました。ウクライナは停戦交渉での最大の切り札を失う恐れがあります。

 ウクライナ軍は16日、去年8月から越境攻撃を続けていたクルスク州の最新の戦況を地図とともに公開しました。

 地図にはウクライナ軍が占拠していた町、スジャから撤退したことが示されています。

 これに先立ちロシア国防省は13日、スジャを奪還したと発表していて、ウクライナ側がこれを認めた形となります。

 停戦交渉を巡っては米ロ首脳による電話会談が今週にも行われる見通しです。

 ウクライナはロシア領クルスク州の占領地を停戦の交渉材料にしたい考えですが、スジャからの撤退により、交渉に影響が出る恐れがあります。