神奈川県藤沢市の自動車工場の食堂で263人が嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴え、市はノロウイルスによる食中毒が発生したと発表しました。

 藤沢市によりますと、今月13日、いすゞ自動車藤沢工場の従業員から「12日夜から嘔吐や下痢を呈し勤務を欠席した。職場から連絡があり、複数の体調不良者がいて、社員食堂利用者が多いとのことで確認があった」との保健所に連絡がありました。

 連絡を受けて市が確認したところ、工場と社員食堂の従業員合わせて263人が嘔吐や下痢の症状を訴えていました。

 便を調べた結果、ノロウイルスが検出されたため、市は食中毒と断定しました。

 発症者の大多数が11日の昼食で社員食堂を利用していて、市は食堂を運営する「エームサービス」の調理担当者がノロウイルスに感染したまま調理し、感染が広がったとみています。

 11日の昼食を社員食堂で食べた従業員らは2369人いて、今後、感染者は増える可能性があるということです。

 エームサービスは14日夜から営業を自粛していますが、市は調理器具の消毒や汚染の可能性のある食材を廃棄するまでの間、食堂の営業を禁止としました。