現在の仙台駅の様子です。改札の中に利用客が入っていく姿があります。7時間以上、運転見合わせが続く東北新幹線は、まもなく再開の見通しですが、台風並みの暴風が吹き荒れた影響で各地で被害が相次ぎました。

■東北新幹線まもなく再開へ

運転手 「あんまりないですよね、こんな…色んな枝や、かなり車にぶつかってる。恐怖、本当に危険だと思った」

 宮城県の岩沼付近を走行中の車に茶色い風が吹き付けます。

運転手 「田んぼを耕してる時期なので、田んぼの土だと思うが、これが舞って飛ばされてきた感じ。左右に…ハンドルちゃんと持ってないと危険な状態」

 仙台の公園を取材中、突如、猛烈な風が吹き荒れました。止められていた自転車を例外なくなぎ倒し、立っているのもやっとの風です。

 仙台では今年最大の28メートルの風が吹きました。

 市街地でも強風が吹き荒れ、屋内に避難する様子もありました。

車内アナウンス 「現在、この列車では引き続き停電が発生しています。そのため車内の空調・電気設備が停止している状態です。規制値を上回る強風が断続的に吹いているため、運転再開見込みが現在分かっていない状態です」

 風の影響で新幹線も止まっています。

 東北新幹線では26日午前10時半ごろから、東京ー盛岡駅の間の上下線で運転を見合わせています。仙台ー白石蔵王駅間に設置されている風速計が規制の値に達したための対応です。

4時間以上立ち往生となった乗客 「今は駅でドアも開いて、売店の飲み物が全部売れ切れていたので、飲む人は下に降りて買って下さいとアナウンスが流れていた」

 新幹線が途中、近くの駅で停車するなど4時間以上、立ち往生となった乗客も。

4時間以上立ち往生となった乗客 「駅の中で待っている時は座る所がなく、やっと新幹線で座れたが、今度は立てないという状況なので足腰が痛い。皆さん落ち着いているが、アナウンスが入る度にため息が出る感じ」

 車内でも風による揺れを感じたといいます。

4時間以上立ち往生となった乗客 「体感でも揺れて酔う感じになったので、周りを見たら屋根のトタンが剥がれていた。かなり風が強いんだと動画を撮った。風でここまで揺れるんだなってびっくりした。とにかく早く着きたい」

 混乱は東京駅でも…。

秋田から来た人 「秋田から東京に息子の引っ越しで来て、あしたから仕事なので、きょう帰る予定が帰れなくて、職場に連絡して休みを急きょいただいている状態。(秋田新幹線の)こまちの連結で止まっていたが、今度は強風で止まるんだと思って、ドキドキしながら毎回乗らなきゃいけないかなと」

 JR東日本によりますと、風が弱まり次第、午後6時ごろに運転再開の見込みですが、その後もダイヤの乱れが続くと予想されます。

■JRの駅 屋根の一部吹き飛ぶ

 宮城の岩沼では観測史上1位となる34メートルの風が吹きました。

 駅の周辺では作業の途中だったのでしょうか、風にあおられ、男性が地面に降りられなくなっていました。

 巨大な屋根の一部も吹き飛びました。

■空に“異変”オレンジ色の太陽

 強風の影響は空にも。ぼんやりかすんだ空に、まるで月のように太陽が浮かびました。

通勤中の人 「そうですね、変な色でしたね、さっき」

 黄砂は少なくとも30都府県で25日から観測されています。

 晴れているのに濁ったような空模様です。

 北日本では、「台風並み」の強い風が吹きましたが、実際の台風とは性質が異なり、発達した低気圧や前線が通過した影響によるものでした。

 あと数時間は暴風による交通障害や建物への被害に警戒して下さい。