アメリカのトランプ政権に医薬品への関税を検討する動きがみられることについて、日本製薬工業協会のトップが製薬企業の収益を圧迫して新薬の開発に影響を与えると懸念を示しました。
23日に会見した日本製薬工業協会の上野会長は“トランプ関税”が導入された場合の影響について、医薬品の供給網は非常に複雑で各社の機密情報でもあるため「全容を把握するのはなかなか難しい」と述べました。
そのうえで、日本からアメリカに直接輸出する場合や日本から第三国を経由して輸出する場合のほか、アメリカが第三国から輸入して製造したものを日本企業が輸入する場合などで影響を受ける可能性があるとしました。
また、製薬企業の収益を圧迫して「研究開発費に影響するだろう」と述べ、「革新的な新薬が患者に届かない状況につながる」と懸念を示しました。