感染者の増加に歯止めがかからない中、仙台市立病院の奥田院長は「医療提供体制はひっ迫しかかっている」と危機感を募らせました。

 仙台市立病院奥田光崇院長「オミクロン株は、比較的重症化率が低いとは言われていますが、全体の感染者数が増えているので、どうしても分母が増えますから、重症者の数も増えてます。(医療提供体制は)ひっ迫しかかっているということですね」

 仙台市立病院の奥田光崇院長はこのように述べ、今後更に感染者が増えれば医療提供体制が崩壊しかねないとし、強い危機感を示しました。

 仙台市立病院は、宮城県内に7カ所ある感染症指定医療機関の1つで、8つの感染症病床と他の病棟の一部を使い新型コロナ患者を受け入れています。

 仙台市立病院奥田光崇院長「本来の感染症病床以外にも、一般の病床をコロナに充てている。今後更に増えれば、より病床を増やすことは可能ですが、現在用意している病床はほぼいっぱい」

 これ以上新型コロナ病床を増やすと、一般病床がひっ迫し医療提供体制の崩壊につながりかねないと危機感を募らせています。

 仙台市立病院奥田光崇院長「(一般病床がひっ迫すると)一般の患者さんを受けられない、それからマンパワーを割かなければいけないので、その分ほかの一般の診療に割けるマンパワーが減りますので、そういった影響がかなり大きくなってくるんじゃないかと」「職員の中にも、感染する人とか家族が感染して濃厚接触者になり出勤できないという人も出てきていまして、その部分を他のスタッフで埋め合わせしなければいけないので、その分の負担も大きくなってきています」

 現場の状況は医療スタッフが協力してなんとか回っている状態で、奥田院長は感染拡大に歯止めがかかるよう協力してほしいと話していました。