ゴールデンウイークに登山や山菜採りに出かける方も多いのではないでしょうか。一方で、山の事故は春に最も多く起きています。安全に山を楽しむための注意点です。

 12日に仙台市の泉ヶ岳で山開きが行われ、関係者がシーズン中の安全を祈りました。天候に恵まれたこともあり、多くの登山客が山頂を目指しました。

 登山客「花が色々咲き始めたり、あと山菜とかですね、そういうの見たりしながら登るのが一番楽しみです」「雪があるというのでどんな感じなのか見てみたいです。春山登山は、つぼみがあるので私はそれが良いなと思っています」

 気軽なイメージがある春の登山ですが、警察によりますと宮城県のシーズン別の山岳遭難の発生数は、4月から6月までの春が34.4%で他のシーズンに比べ最も多くなっています。

 春山が危険な理由の1つは、寒暖差が大きく天候が変わりやすいことです。

 ふもとは、晴れて暖かくても山頂では雪が降ることもあります。

 専門家は、服装に細心の注意を払ってほしいと話します。

 オーエンス泉岳自然ふれあい館熊谷祐彦館長「暑い時にはものすごく汗をかきますので、速乾性のあるウェアを着用しながら着替えを必ず持っていくということ。雨具は絶対に持って行ってほしいと思います。それが防寒着にもなります」

 春の山を甘くみて、体力的に無理な計画を立てることも山の事故につながります。

 警察庁が示している安全登山のポイントです。

 自分の技量や体力にあった登山コースを選ぶ。

 明るいうちに下山できるスケジュールを組む。

 疲れすぎないよう休憩を取る。

 そして、最も大切なのは無理をしないことです。

 山に入るに当たりもう1つ注意しなければならないことは、春になって活動が活発化するクマとの遭遇です。

 オーエンス泉岳自然ふれあい館熊谷祐彦館長「偶発的なクマとの遭遇が一番怖いんですね。突然出会うとクマも驚いて襲ってくるので、できればクマ鈴を身に着けたりラジオを携帯したりして人間の存在、こちらに人間がいるんだよということを発信してもらえればクマも近寄って来ませんので、そういったことで安全を確保してもらえればなと」

 警察では、山に入る際には登山計画書を提出し、万が一の遭難に備え食料をしっかり持っていくことも呼び掛けています。