宮城県松島町の国宝・瑞巌寺が、町の旅館組合と連携し特別な拝観ツアーを企画しました。
観光客が減少し、厳しい状況に追い込まれている観光業者の支援が目的です。
瑞巌寺は、伊達政宗公が自らの菩提寺として1609年に建てた寺で、その本堂は国宝に指定されています。
この瑞巌寺と松島旅館組合が連携して3月1日から始めるのは、通常拝観が終わった後、町内11の宿泊施設に泊っている観光客に限り寺の僧侶が境内を案内する特別な拝観ツアーです。
新田智紀記者「こちらの室中孔雀の間。普段は中に入ることはできませんが、今回のツアーでは実際に中に入ることができます。そして、ふすまには紅い梅の花びらが描かれています。裏側、こちらには普段は見ることができない桜の花が描かれています。間近で見ると、花の表面に立体感があることが分かります」
ツアーでは、通常の拝観では入ることができない部屋に入ることができ、政宗公の位牌など貴重な品々を間近で見ることができます。
24日は、組合に加盟する旅館関係者17人がツアーの説明会に参加し、内容などを確認していました。
旅館関係者「松島ばかりでなく県内の観光非常に疲弊しております。どうやってお客様にお越しいただこうかというそのきっかけには非常になるのではないかと期待しております」
松島町の2021年の観光客数は123万9155人で、過去最低だった2020年より約36万8000人も下回っていて、統計が残る1965年以降過去最低となりました。
瑞巌寺千坂成也執事長「多くの方々に松島の瑞巌寺の良さをご承知いただけると思い、企画させていただいております。何かしら穏やかな気持ちとか言い知れぬパワーとかそういったものを感じていただけるものだと思います」
この拝観ツアーは3月1日から4月15日までの平日限定で行われ、旅館を予約する際に瑞巌寺の特別拝観チケット付きのプランを選ぶことで参加できます。