東日本大震災の津波で被災したものの、翌年以降も花を咲かせ続けた宮城県石巻市雄勝町の学校にある「奇跡の桜」についてです。

 近年、衰えが課題になっていましたが、10日にこの桜の遺伝子を受け継いだ苗木が届けられ、校舎の敷地内に植樹されました。

 石巻市雄勝町の雄勝小・中学校の新校舎に植えられている桜の木。

 この桜の木は2011年、海の近くにあった中学校の旧校舎で津波で被災しましたが、生き残ったことから「奇跡の桜」と呼ばれています。

 2017年に高台に移転した雄勝小・中学校の新校舎に植樹され、毎年花を咲かせてきましたが年々、木の衰えが課題となっていました。

 なんとかこの桜の命をつなげようと、学校側が岩手県内にある樹木の品種改良を行っている施設に依頼し、この桜の遺伝子を受け継いだ苗木を作ってもらいました。

 石巻市立雄勝小・中学校横江良伸校長「この桜、そして私たちの命を大切につないでいきましょう」

 10日、その苗木が学校に届けられ児童生徒が学校の敷地内に植樹しました。

 児童「(苗木に土をかけながら)でっかくなれ頑張れ」

 桜が成長して、花が咲くまでには数年かかるということです。

 児童「桜の木がまた新しく大きくなるから命が増えた感じ」「また本当の奇跡の桜のように、たくさん花を咲かせてほしいです」