全国のトップを切って宮城県塩釜市で乾のりの初入札が行われ、平均価格は震災後で最も安くなりました。栄養不足で色落ちするなど、品質面が影響したとみられています。

 県漁協塩釜総合支所で行われた今シーズン初の入札には、全国から約150人の買受人が参加し、石巻市や東松島市など県内9つの支所から出荷された乾のりの色や香りなどを確かめました。

 県漁協によりますと、海水温が高かったことから養殖の開始が例年より1週間ほど遅れましたが、その後の生育は順調で前年の倍となる約2200万枚が出荷されました。

 しかし、しけが少なく10月には赤潮も発生したため海中の栄養分が不足し、のりの色が黒くならない色落ちがみられるなど品質面に影響が出たということです。

 入札では100枚当たり平均898円と前年より2割ほど安く、震災後で最も安い価格で取引されました。

 買受人「漁師の方、頑張られたと思いますよ。これぐらいだったら上等でしょ」

 県漁協のり部会鈴木信悦副部会長「生育自体は申し分なく良いんですけど、一部色落ちしているものがあるんですけど、良いのりができたんじゃないかという感じ」

 宮城県産の乾のりは、2023年5月までに例年並みの4億枚の出荷を見込んでいます。