3日に届いた音楽家の坂本龍一さんの訃報は、東日本大震災からの復興で音楽を通じ支援を受けた宮城県でも悲しみが広がっています。

 3月28日に71歳で亡くなった坂本龍一さんは、音楽を通じて被災地の学校を支援しようと震災の年の7月、こどもの音楽再生基金を設立し、地震や津波で傷んだ楽器を修理するプロジェクトを進めました。

 次の年には仙台市でコンサートを開き、中高生たちが修理した楽器で演奏を披露。坂本さん自身も石巻市の高校で、津波の被害を受けたピアノを演奏しました。

 大崎市の古川学園高校の吹奏楽部は支援を受けた学校の一つで、コンサートにも出演。 当時から顧問を務める八巻由香子さんは突然の訃報に驚きながら、感謝の思いを口にしました。

 顧問の八巻由香子さん「今回の訃報は本当に驚きました。坂本さんが色々とご尽力されたことを生徒たちは本当に感謝していて、それを胸に高校を卒業して巣立っていき、立派な大人になってると思います」

 坂本さんたちの支援で修理して音を取り戻した楽器は、今も生徒たちが奏で続けています。