春を告げる魚コウナゴの漁が2日に解禁されましたが、今シーズンも水揚げが無い日が続いていて漁業関係者からは不安の声が上がっています。
5日朝の石巻魚市場です。例年この時期は、春を告げる魚コウナゴの水揚げで活気にあふれますが、今シーズンは2日の漁の解禁以降水揚げが無く、市場は静まり返っていました。
石巻魚市場佐々木茂樹社長「4日が10隻、5日は5隻が漁出てみたが、全く漁獲が無い形になり、とにかくがっかりはしていますね。早く初漁があってほしいと思っています」
コウナゴは春の主力の魚で、石巻魚市場は宮城県のコウナゴの水揚げの約8割を占めています。
2008年には年間約5000トンの水揚げがありましたが、2019年以降記録的な不漁が続き2020年と2021年は水揚げはゼロ。前のシーズンも35トンにとどまっています。
県水産技術総合センターでは、ここ数年黒潮の勢力が強く、三陸沖でコウナゴの餌となる動物プランクトンが減っていることが要因の一つと分析していて、今シーズンも記録的な不漁が続くと予測しています。
コウナゴ漁は5月20日ごろまでですが、漁獲が見込めない場合は漁期を待たずに終えるということです。