G7仙台科学技術大臣会合は、世界レベルで科学技術の研究や開発のあり方について確認する場となります。テレビ朝日で科学技術分野を担当する松本拓也記者に、議論のポイントに聞きました。

テレビ朝日松本拓也記者

 「今回の会合では、主に2つのポイントについて議論されます。

 一つ目が、オープンサイエンスの推進と研究内容の悪用防止についてです。

 オープンサイエンスとは、各国で進む科学研究の世界で大量に得られるデータや論文を誰でも自由にアクセスできるようにするという取り組みで、その在り方について話し合われます。

 今回の会合では、どのようにして世界中に研究内容を速やかに共有するのか、一方で軍事転用などの悪用をどのようにして防止するのかが話し合われます。

 更に、気候変動など地球規模の課題可決に向けた議論もポイントに挙げられます。

 二つ目のポイントが、宇宙・海洋といった地球規模の課題解決に向けた国際協力についてです。

 具体的には気候変動などの問題に取り組むため、地球温暖化の影響を最も受ける北極の海洋観測の強化について話し合われます。

 北極や南極といった極域の海域の海洋観測の強化が、G7の共同声明に初めて盛り込まれる方針です。

 「また、宇宙分野をめぐっては老朽化した人工衛星や打ち上げに使われたロケットなど、宇宙空間に散らばるごみについて初めて論点に挙げられます」

 こうした議論の成果は、13日に共同声明として取りまとめられる見込みです。