記録的な大雨をもたらす線状降水帯について、気象庁は25日から最大で30分前倒して情報を発表できるようになります。気象台は、6月から始まると見込まれる出水期に備えてほしいと呼び掛けています。

 発達した積乱雲が帯状に連なる線状降水帯は、数時間にわたって同じ場所に強い雨を降らせ続け大きな被害をもたらします。

 気象庁は2021年から線状降水帯が発生したと判断した場合、対象地域に顕著な大雨に関する情報を発表しています。

 この情報について気象庁は災害リスクをいち早く伝えるため、25日から雨量や大雨のエリアなどが発表基準に達すると予測される場合に、最大30分前倒して発表できるようになります。

 仙台管区気象台紺野友希防災気象官「新しい気象レーダーの整備などによって観測精度が向上して、これまでの事例が蓄積されてそれを検証した結果、これまでよりも最大で30分早く発表できるということが確認できました。その30分早い行動が命を守るものになれば良いと考えています」

 東北地方では、2022年に山形県と青森県で初めて顕著な大雨に関する情報が発表されています。

 宮城県は6月、出水期に入ると見込まれていて、気象台は情報が発表された際は迅速な避難に役立ててほしいと呼び掛けています。 仙台管区気象台紺野友希防災気象官「東北地方でも大雨の回数が多くなっていることがデータとして表れています。日頃からの対策を確実にやっていただきたいと思います」