夏の高校野球宮城大会がいよいよ7日に開幕します。注目の2校、ウェルネス宮城と第3シード仙台一をご紹介します。ウェルネス宮城の大内投手、この夏はもちろんその先の夢も見せてくれそうな予感です。

 創部4年目を迎えるウェルネス宮城、前年は創部からチームを作り上げた1期生が中心となり初のベスト8入りを果たし、新たな歴史を刻みました。

 笹村航太主将「先輩たちの記録を超える意味で、初のベスト4を目指してやっていきたい。新しい学校なので、自分たちが歴史を作っていくことに醍醐味を感じてやっている」

 ウェルネスのエースは、プロ注目の大内誠弥投手です。191センチの長身から投げ下ろす最速144キロのストレートに加え、キレのあるスライダー、そしてフォークを操ります。

 大内誠弥投手「ロッテの佐々木朗希さんの足の上げ方とかを真似しています。自分と同じくらいの身長であれだけの球を投げているので、自分にも同じ動きができればと思った」

 矢本二中出身の大内投手は、地元の仲間たちと野球ができれば良いと家から近いウェルネスに入学しましたが、自分の成長に可能性を感じプロ野球選手を夢見るようになります。

 大内誠弥投手「自分のスピードが入学当初は120キロだったんですけど、今は140キロ出るようになって自分の可能性を感じた」

 まだまだ伸び盛り。この夏、更なる成長を目指します。

 大内誠弥投手「150キロ後半を投げられるくらいのピッチャーになりたい」

 春の県大会3位決定戦に進出した仙台一は、強豪の東陵と延長タイブレークまでもつれた熱戦を制し、38年ぶりの東北大会出場を果たしました。

 廣瀬友泉主将「1人1人の力があるわけじゃない。基本守備中心でロースコア、競った試合で勝ち切るのが今のチーム」

 夏の大会を目前に練習に熱が入る部員たち。学校が掲げる標語、自発能動の下それぞれが考え声を発し実践することが仙台一の強さであり伝統です。

 廣瀬友泉主将「一高野球部は先生主体じゃなくて、選手自身で作り上げていく、メニューも選手自身で決めている」

 エースの三瓶高広投手の最速は132キロですが、抜群の制球力で相手打者を打ち取ります。

 三瓶高広投手「三振を取るよりも、打ち取って抑えるタイプのピッチャー」

 5月に行われた一高二高定期戦。生徒や一般客、4000人余りが詰めかけた伝統の一戦で、三瓶投手はノーヒットノーランの大偉業を成し遂げます。

 三瓶高広投手「真っすぐの球速を上げることを冬に取り組んだので、それが春に生きたんだと思います」

 最終学年で花開いた努力の成果。三瓶君は強い気持ちで最後の夏に挑みます。

 三瓶高広投手「130キロでも抑えられるんだというのを、宮城県だけではなくて甲子園に行くことで見せつけてやりたい、そういうピッチャーでも甲子園に行けると示したい」

 プロ野球解説者・江尻慎太郎さん「ウェルネス宮城の大内投手はストレートも変化球も良く、確実に今大会注目を集める投手だと思います。仙台一は伝統的に部員が多く公立校の中でも専用のグラウンドがあるなど、強くなる土台がある。自発能動も合わされば良いチームになるのも納得できますし、三瓶投手は緊張感ある定期戦でノーヒットノーランも素晴らしいです」

 夏の高校野球宮城大会は7日に開幕します。khbでは開会式の様子を生中継でお伝えします。