宮城県大崎市鳴子温泉の伝統工芸品、こけしにも高齢化の波が押し寄せています。材料の木を山から運び出す作業が難しくなっていて、ボランティアが運搬作業を手伝いました。

 大崎市や登米市などから集まったボランティア16人が、山林からミズキを運び出す作業を手伝いました。

 こけしの材料ミズキは、こけし工人や林業従事者が山から切り出して運搬していますが、高齢化などもあり確保が難しくなっています。

 このため、鳴子のこけし工人で作る組合が今回初めてボランティアの手を借り運び出すことにしました。

 鳴子木地玩具協同組合岡崎靖男代表「こけし工人は高齢者になってきまして、私も含めて70歳を過ぎてますので、本当にありがたいです」

 長さ2メートルほどに切られた重さ数10キロのミズキ200本余りを、ボランティアが肩に担ぐなどしてトラックが入れる林道まで運びました。

 ボランティア「足元が悪くて滑りながらで、なかなか重たい作業だったんですけど貴重な体験が出来ました」「1つ1つ運びながらこれがこけしになるんだという思いで、丁寧に運ばせてもらいました」

 運ばれたミズキは、2024年8月くらいまでかけて乾燥させた後、工人たちが伝統の鳴子こけしを作ります。