宮城県の病院再編構想をめぐり、名取市に県立精神医療センターの分院を置くとした県の案について、村井知事は「いつまでもダラダラするわけにはいかない」と結論を急ぐ考えを示しました。

 県の仙台医療圏の4病院再編構想は、名取市の県立精神医療センターを青葉区の東北労災病院と合築し、富谷市に移転させます。

 名取市には新たに民間の精神科病院を公募する考えでしたが、村井知事は6日の県議会でこの案を撤回し精神医療センターの分院を置くとする新たな案を示しました。

 11日の会見で村井知事は、分院の概要が定まらないと東北労災病院の運営主体との基本合意に進めないとして「なるべく早く一定の方向性を出したい」と結論を急ぐ考えを強調しました。

 今後の方針決定のプロセスについて問われると、まず県と精神医療センターで大枠を固めた上で、利用者や地域住民など当事者の意見を聞き微修正していくとしました。

 村井知事「おそらく、さあどうしますかと言うとまた、一歩も動かないでくれということになるに決まっていますから、それではまったく4病院の再編問題が前に進みません。全く患者を無視するということではないです。どのタイミングで(患者が)入ってくるのかということも、病院とよく調整しながら進めていきたいと思います」

 県は、17日と23日に仙台市で再編についての住民説明会を行う予定です。