宮城県の4病院再編構想をめぐり、仙台市青葉区で住民説明会が開かれ、厳しい意見が相次ぎました。
説明会は、東北労災病院がある青葉区で開かれ、約190人が参加しました。
県の構想では、東北労災病院と名取市の県立精神医療センターを富谷市に移転・集約する計画です。
名取市に移転予定の仙台赤十字病院と、県立がんセンターについては、17日に説明会が開かれてからわずか5日後の22日、基本合意が結ばれたこともあり、説明会は紛糾しました。
住民「前回の住民説明会は、一体何のために行ったのか。住民自治を住民にとっては本当に許し難い形で破壊したと言わざるを得ない」
住民「単独で県が進めているような感じでやっているので、その辺についてもう少し仙台市民の方を考えていただければ」
伊藤哲也副知事「(説明会を)ガス抜きと考えているのかというご心配だと思いますが、決してそういうわけではありません。できる限り信頼を得て進めたい」
県は、名取市の新病院について、年内に国の補助金を申請し、残る2つの病院の基本合意についても年明け以降の早い時期に結びたい考えです。
また、県は、県立精神医療センターが富谷市に移転した場合、分院を名取市に設ける考えを示していましたが、その病床については、無床の可能性も含めて検討していることを明らかにしました。
説明会後、伊藤哲也副知事は、記者団に対し、「今は分院のあり方について幅広に考えている」と述べました。