海外の日本食ブームで需要が拡大する一方、温暖化で生産が減少する国産ワサビの生産拡大を目指し、畑で育てる畑ワサビの栽培が進められています。初めての収穫期を迎え、宮城県加美町では栽培に関心を持つ農家を対象にした現地検討会が開催されました。

 7日に開催された現地検討会には大崎地域から約50人の農家が参加し、2022年11月に植えられ収穫期を迎えたワサビの栽培などを見学しました。

 国産ワサビは温暖化の影響で主力地域だった西日本での生産量が少なくなっていて、ピーク時から6割ほど減少しています。

 このため、宮城県は比較的夏に涼しい大崎地域をワサビの新たな産地にしようと、2022年から加美町などで試験栽培を始めています。

 育てているワサビは清流を利用する沢ワサビではなく畑で育てる畑ワサビで、初の収穫期を迎えたワサビは猛暑の影響を受けることなく60センチほどに育ったということです。

 参加した農家「環境整備にもなるし収入アップにもなるので、とても魅力的な野菜だなと思ってます」

 大崎農業改良普及センター伊藤吉晴技術次長「数年後には宮城県が日本一の畑ワサビの産地と言われることを目標に進めていければなと思っています」

 大崎地域のワサビは、19日に初めて収獲される予定です。