停滞する梅雨前線の影響で、東北から山陰にかけての日本海側では9日、激しい雨となりました。

島根県松江市では、12時間雨量が209.0ミリと、観測史上最大となりました。

交通量の多い通りでは、冠水の影響で故障したのか、車が1台、立ち往生していました。駐車場も、一面が冠水。軽自動車のタイヤが、ほとんど見えなくなるほどの深さです。

交差点では、車が動けなくなっていました。

“立ち往生”した運転手 「水がたまっていることはわかっていたが、前の車、軽自動車などが通過したので、大丈夫だと思って入って行ったが、対向車に水しぶきをかけられ、2回、かけられ、ついにエンジンが止まった」

松江市では、氾濫した比津川から住宅街に濁流が流れ込みました。 松江城の北西一帯が冠水。住宅や店舗など、広い範囲に冠水被害が及んだとみられます。

家が浸水した人 「(Q.一番ひどいときの状況は)正午から1時ぐらい、すごく雨も降ってきて。私のところは低いので、道路からどんどん水が入ってきた。(Q.床はどのあたりまで浸かった)このあたりぐらいまではきてた。2センチくらい」

床上寸前まで浸水した人 「トイレとかお風呂は逆流してきたので、トイレはちょっと使えない状態だった。2~3年前には、2週間に2回つかったりとか。結構、頻繁につかることはあった」

県の土木部河川課によりますと、比津川は川幅が狭く、毎年のように氾濫する川だそうです。そのため、護岸の高さを、かさ上げする工事を行っていますが、今回、想定を超える雨が降ったため、氾濫しました。

雨雲の動きを見ると、松江市周辺では、午前9時ごろから激しい雨が降り始め、夕方にかけ、次々と雨雲が流れ込みました。

隣の出雲市でも、12時間雨量が200ミリを超える、観測史上最大となりました。出雲市は、土砂災害警戒のため、1680世帯、約4700人に避難指示を出しました。

大雨の影響は、東北でも。 秋田県大仙市では、市内の道路や住宅地が冠水。大仙市、由利本荘市に避難指示が出されています。

山陰から東北にかけての日本海側は、10日も大雨となる予想で、土砂災害に厳重な警戒が必要です。