梅雨入りまで雨が少なく7月も高温が続いていて、水不足が懸念されています。今後は稲の生育に多くの水が必要な時期となるため、水の管理や米作りについて話し合う臨時の会議が開催されました。

 宮城県のダムの貯水率はここ数日の雨で県北を中心に回復しましたが、それ以外の地域では大和町の宮床ダムが37.2%などとなっていて、県全体でも平年比の9割を下回っています。

 農業関係者や気象台の担当者らが出席した会議では、気象台から7月と8月は暑さが続いて降水量はほぼ平年並みになると報告がありました。このため今後も地域ごとに水を使える日を制限する番水が必要と確認しました。

 7月下旬には稲の穂が出る出穂期に入り多くの水が必要になるため、県の担当者は水田に水を多く保つ従来のやり方ではなく、浸る程度に水を入れる飽水管理を呼び掛けました。

 宮城県橋本和博農政部長「県北以外の地域ではまだ貯水率が低い地域もあるし、ため池の貯水率が低い所もある。やはりまだ節水に努めてもらう必要があると思っている」

 貯水率が回復したダムでも、節水が必要な状況は変わりません。

 宮城県大崎市の鳴子ダムは、6月は貯水率が4割を切るなどして水位が低下し岩肌や土が露出したため、下流の農家や発電所の協力を得て放流を絞りました。

 ここ数日の雨で貯水率は100%になりましたが、予断を許さない状況は続いています。

 鳴子ダム管理所小嶋光博所長「先日の雨で貯水位は一時的に回復していますが、まだ予断を許す段階ではない。現時点では下流の皆さんと協力して、ダムの水が無くならないように保っているところでございます」