厚生労働省の専門部会は、国内で2例目となるアルツハイマー病の治療薬「ドナネマブ」の国内での使用を了承しました。

 「ドナネマブ」は、アメリカの大手製薬会社「イーライリリー」が開発したアルツハイマー病の治療薬です。

 病気の前段階となる軽度認知障害の人や、早期のアルツハイマー病患者向けの薬で、病気の原因物質の一つとされる「アミロイドβ」を除去し、病気の進行を抑制します。

 臨床試験では、「ドナネマブ」を投与したアルツハイマー病の早期患者は、効果のない薬を投与した人に比べ、認知機能の低下が22%抑えられたということです。

 さらに、軽い認知症など症状の早い段階で投与した場合は認知機能の低下は35%抑えられていました。

 今後、厚生労働大臣によって正式に承認されると、専門家らの審議で価格などが決められます。

 アルツハイマー治療薬を巡っては、日本の製薬会社「エーザイ」などが開発した「レカネマブ」が去年9月に承認され、すでに販売されています。