ワインのおねだりはあったのでしょうか。疑惑の知事が「仕事の一環」などと釈明しました。果たして真相は。

■「ワインぜひ」知事“自宅で飲んだ”

 「やめんかい」「貴方を解任します」など、思い思いのメッセージを手に集まった県民たち。

 兵庫県の斎藤元彦知事(46)のパワハラやおねだり体質など、7つの疑惑を調査する百条委員会が19日に開かれ、「死をもって抗議する」というメッセージとともに残された県の元幹部職員が残した陳述書と音声データについて、全会一致で採用することが決まりました。

 おととし11月、兵庫県上郡町で開かれた兵庫県主催の会合での斎藤知事のものとみられる音声です。

斎藤知事とみられる音声(2022年11月) 「ワインちょっとまだ私、飲んでいないのでぜひまた…この間、イチゴはじゃこは塩はあれですけど、またあの…折を見てよろしくお願いします」

 「折を見てよろしくお願いします」。

■ワイン“おねだり”された町長証言

 会合に出席していた上郡町の梅田修作町長(55)は、この発言を聞いてどう感じたのでしょうか。

兵庫・上郡町 梅田修作町長 「おねだりとは感じ取っていませんでしたが、やっぱりトップ…兵庫県知事が公の会議の場で発言されたことは非常に重いんだと思います」

 梅田町長は以前から特産品のワインを渡したいと思っていたため、この発言の翌週に赤ワイン2本を持参したということです。

兵庫・上郡町 梅田修作町長 「知事の発言をきっかけに渡した方がいいという動機付けにはなったと」 「(Q.公の場での知事の発言、プレッシャーに感じられた?)やはり、多少の影響はあったと思っています」

■知事 ワイン飲んだがPRはせず

 斎藤知事は今月19日、音声データは自身の発言でワインを受け取ったことも認めました。

兵庫県 斎藤元彦知事 「これは仕事としてですね、産業振興の一環で大事なことですから飲ませていただきました」

 職場で飲むわけにもいかず、自宅で飲んだというワイン。一方、そのワインに関するPR活動などは特に行っていないということです。

 辞職については改めて否定した斎藤知事。パワハラやおねだりはあったのか。百条委員会は今後、県の職員を対象にアンケート調査を行い、来月下旬から証人尋問を始める方針です。