“パワハラ疑惑”などが指摘されている兵庫県の齋藤元彦知事。16日に開かれた“百条委員会”の理事会では、告発した元幹部職員が残した陳述書や音声データについて、話し合われました。

兵庫県議会 百条委員会・奥谷謙一委員長 「“おねだりをしていた”ことを証明したいということで、その音声を送られたと思う」

関係者によりますと、その音声は、ワインが特産の上郡町での公務中の出来事。知事が町長に対し「飲んでみないとわからない」「飲みたいな…」などと話す音声が記録されているといいます。

対応にあたった上郡町の梅田町長は、こう述べました。

上郡町・梅田修作町長 「私が直接聞いたのかどうかはっきり覚えていない。日記をつけているので確認したい」

元幹部職員は、知事のことを“おねだり体質”であると指摘していました。

16日、齋藤知事の定例会見が行われました。

兵庫県・齋藤元彦知事 「私自身も詳細を承知しておりませんので、現時点で、それに対して自分の記憶とか、そういったものが回答できないという状況です。(Q.ここ数年で上郡町産のワインが送られたことは」そこは、現時点では承知していない」

会見中、名産品について、新たなことが明らかになりました。

兵庫県・齋藤元彦知事 「(Q.丹波市の廃校活用施設を訪れ、木製のサイドテーブルといすを、知事自身が“おねだり”したという証言を複数聞いているが)県産財の利活用のPRという観点で申し上げたと認識している。実際に、それを受け取ったり、持ち帰ったかというと、私自身が、いま知事室では使ってはいない」

知事の指示で職員が確認しに行くと…

兵庫県の職員 「知事応接室にサイドテーブルがある。倉庫にいすもあった」

兵庫県・齋藤元彦知事 「(Q.応接室にあったということ、知事は認識していなかった)知事応接の私の隣か?(Q.知事はそこにあると認識は)私自身、認識は…そういう意味ではしていなかった」

知事が訪れた丹波市の施設。対応にあたった人はこう記憶していました。

知事に対応をした男性 「同じ時期に作製したものです。『このイスとテーブルが素晴らしい』と、取り組みも含めて『知事室にも置きたい』ということで提案いただいた。(Q.セットで郵送した)そのまま、お持ち帰りいただいた。(Q.知事もサイドテーブルといすと一緒に帰った)もともと商品ではないので、販売につながるような紹介をしてほしいと、我々はまったく思っておらず、みなさんが目にする場所に置かれることを願っていた」

“知事離れ”が加速しています。 3年前の選挙で支援をしていた自民党の県連会長からは、事実上の“辞職要求”です。

自民党兵庫県連会長・末松信介参院議員 「出処進退は、できるだけ早く、自分で決めるべきということだと思う。(県政を)担いたいということと、担えるということは別」

それでも、齋藤知事は、こう述べました。

兵庫県・齋藤元彦知事 「県職員との信頼関係を再構築し、県政を立て直していくこと。前に進めていくことが、私の県民に対する知事としての責任の果たし方だと考えています」