千葉銀行は、損害保険ジャパンからの出向者が損保の競合他社を含む1万件以上の契約情報を自社に漏らしていたと発表しました。

 情報が漏洩(ろうえい)されたのは千葉銀行と千葉銀行の関連会社が出資する保険代理店で火災保険を申し込み、千葉銀行に口座振替などを依頼した契約者です。

 漏洩が確認された、またはその恐れがある情報は契約者名や保険料、保険会社名などです。

 対象期間は最大で2002年4月から2024年4月までの22年間に及び、個人と法人合わせて最大およそ1万1500件に上ります。

 6月11日に損保ジャパンから連絡を受け、発覚したということです。

 情報を漏洩していた損保ジャパンからの出向者は複数だとしています。

 損保ジャパンは千葉銀行に対して、各損害保険会社のシェア確認のために保険料などの情報を利用していたと報告しているということです。

 現時点で漏洩した個人情報が悪用されたなどの二次被害は確認されていません。

 損保ジャパンは「調査中のため詳細についての回答は控える」としたうえで、「心よりおわび申し上げます」とコメントしています。

 損保ジャパンは23日に、出向者による自社への情報漏洩が合計9代理店で判明したと発表しています。

 また、同様の事案は東京海上日動火災でも発覚しています。

 金融庁は契約者の情報漏洩を巡って、22日に大手損保4社に対して原因分析や再発防止策の報告などを求める報告徴求命令を出しています。