利上げをきっかけに市場も大荒れとなっています。今後、私たちの暮らしにどんな影響があるのか専門家に聞きました。

■日経平均 一時1300円超の下落

 1日のマーケットは大荒れ。取引開始と同時に売り注文が殺到し、日経平均は一時1300円以上も値下がり。先月31日より975円安い3万8126円で取引を終えました。

 その大きな要因は急速に進む「円高」です。

 先月、1ドル=160円台を付けていた外国為替市場。その後、円高が進むなかで31日の日本銀行の追加利上げをきっかけに一時148円台と約4カ月半ぶりの水準となり、円安の恩恵を受けていた自動車など輸出関連株を中心に売られる展開となりました。

 31日は日本が利上げする一方、アメリカは9月に利下げする可能性を示唆。これからの日米の金利差縮小が意識され、ドル売って円を買う動きが強まっています。

■株価大荒れ&円急騰 生活に影響は?

 進む円高、生活への影響は…。

第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱利廣さん 「円高が進めば輸入物価が安くなることによって、これまでのような値上げラッシュは少し落ち着いて我々の買い物が少ししやすくなると。日用品は少し買いやすくなるのかなと。あと海外旅行も行きやすくなるのかなと。ガソリン、軽油、灯油、電気、ガス、こういったところは少し来年にかけて値上げが落ち着いてくる可能性があると思いますね。一方で円高が進むと企業の業績には悪影響になりますから、来年は今年ほど賃金が上がらなくなる影響が出てくる可能性があると思います」