日本とアメリカ「次のリーダー」を巡る戦いが激しさを増しています。小泉進次郎氏は30日に出馬会見へ。そして、ハリス氏は民主党大会で演説に臨みました。

 会場はさながらパーティーのよう。

 シカゴで開かれているアメリカの民主党全国大会、最終日となる4日目です。

 バスケットボールのスーパースター、ステファン・カリー選手がビデオメッセージで登場し、ステージ上ではグラミー賞歌手のピンクさんが娘とともに社会的なメッセージを込めた曲を熱唱。

 しかし何といってもこの日、一番盛り上がったのはカマラ・ハリス副大統領の登場です。会場の熱気は最高潮を迎えました。

民主党大統領候補 カマラ・ハリス副大統領 「グッドイーブニング」 「皆ありがとう。そろそろ始めましょう」

 大歓声がやむことはなく、なかなか演説を始められません。

民主党大統領候補 カマラ・ハリス副大統領 「そろそろ本題に入りましょう」

 バイデン大統領の突然の大統領選撤退からわずか1カ月余り。カマラ・ハリス副大統領が正式に大統領候補の指名を受諾しました。

民主党大統領候補 カマラ・ハリス副大統領 「地球上で最も偉大な国に生まれたすべての人々を代表して、私はアメリカ大統領候補の指名を受けます!」

 演説では対抗馬についても触れました。

民主党大統領候補 カマラ・ハリス副大統領 「多くの点でドナルド・トランプは深刻な人間ではありません。ですが、彼がもし再び大統領になったら、結果はとてつもなく深刻です。想像してみて下さい。ドナルド・トランプが何の制約もなく巨大な大統領の権力を使うところを。大統領として私はアメリカの安全と理想を守り抜きます。なぜなら民主主義と独裁主義の間で続く戦いのなかで、私がどちら側にいるか、アメリカがどちら側にいるか、分かっているからです!」

 そのトランプ前大統領は、メキシコとの国境にある通称「トランプの壁」を訪れました。

共和党大統領候補 ドナルド・トランプ氏 「もし民主党が勝てば国境はなくなり、1億人が世界から流れ込んでくる。彼女は自分が何をしているか分かっていない。最悪の副大統領で国境担当だ」

 バイデン大統領がまだ民主党の大統領候補だった時は、再びトランプ氏が大統領に返り咲く可能性が高まっていました。

 ただ、バイデン大統領の撤退後は様相が変わってきています。

 「確実にトランプ再選」からの「もしかしたらハリス」。日本への影響は。

明海大学 小谷哲男教授 「トランプ氏が再び大統領になれば、貿易・通商面で日本との関係では難しい側面が出てくると思う。すでにトランプ氏は自分が大統領になったら一律10%の関税をすべての輸入品にかけると言っているので、日本からの輸入品にも10%の関税をかける可能性が高いわけです。ハリス氏が大統領になった場合、日本からすれば基本的にはバイデン政権の政策の継続で、予測可能性が高まるということで安心できると思います。貿易面で大きく問題が起きることはないでしょうし、経済安全保障の面で協力がしやすい。気候変動の問題でも引き続き協力していくことができる。安全保障の面で大きく心配することはないと言えます。ただハリス氏自身に外交の経験がほとんどないということで、果たして習近平氏やプーチン氏のような強権主義の独裁者たちとうまく渡り合っていけるのか。そういう不安はあると思います」