■刺し身ピンチ“あの生物”大量発生か

 お刺身がおいしい季節なのに、ある生き物が15年ぶりの大量発生の恐れが。

 脂の乗ったとろける食感のノドグロのあぶりや刺身に焼きカレイ。どんぶりには新鮮な甘エビが贅沢に盛り付けてあります。

滋賀県からの観光客 「すごく新鮮でおいしいので、年に4回ぐらい来る」

 福井県越前町では今月1日に近海の底引き網漁が解禁され、4日に初競りが行われました。

 威勢の良い掛け声とともにアカガレイや甘エビなどが次々と競り落とされ、港は活気付いています。

 しかし、そんな旬のお刺身が今年はピンチかもというのです。それはある生き物が15年ぶりに大量発生する恐れが。

■ノドグロも…15年ぶりの悪夢?

漁師 「ササガレイもノドグロも少ない。クラゲがちょっと多い。網に20から30匹くらいが入る」

 底引き網漁の網には魚に混じって大型クラゲが。この大型クラゲが漁業者を悩ませています。

越前町小型底曳網組合泉誠会長 「クラゲが重くて網が上げられない。魚が弱ってしまう。気を使う、鮮度が命だから」

 福井県沖で大型クラゲが大量発生したのは今から15年前の2009年。

福井県水産試験場 海洋資源研究センター 河野展久所長 「ここ15年、大量発生はしていなかった。今年に限って例年よりもたくさん来ている。夏から秋にかけて大きくなって最大で1メートルくらいになる」

 東シナ海から海流に乗った大型クラゲは、長崎県の対馬で1000匹ほど確認されているということです。

 越前漁協によりますと、初日の水揚げ量は高級魚のノドグロやササガレイは大型クラゲの影響で4割ほど少なかったということです。