経団連はスタートアップ振興の為の提言をまとめ、「ディープテック」と言われる創薬やロボットなどの先端技術を手掛ける企業を増やす取り組みが必要だと指摘しました。

 経団連によりますと、日本ではスタートアップの数が去年までの2年間で約1.5倍となった一方、その間に企業価値が1000億円を超える「ユニコーン企業」は1社しか誕生していません。

 提言では、日本のスタートアップの規模を拡大するためにはディープテックと言われる創薬やロボットなどの先端技術を手掛ける企業が鍵になると指摘しています。

 「ユニコーン」のうちディープテックの企業が半数以上を占めるアメリカを例に、大学での研究に対して能動的に起業を後押しし、事業化、資金調達につなげる仕組みを構築する必要があるとしています。

 具体的には大学同士の連携など、外部から事業化への構想の組み立てや知財化などを支援するチームの必要性を強調しています。

 また、人材育成の施策として博士号を取得するための留学などに国費を投じ、「国際感覚を持つ研究者を爆発的に増やすべき」などと求めています。